沈船 モラスシップレックの謎
日本か中国かオランダか?
みなさん、スラマッシアン(こんにちは)。
メナドにも沈船があること、ご存知ですか?
しかもこの沈船、タラサダイブリゾートの目の前にあるんです。
この沈船について調べて見ましたが、
ネットでの情報はあまり正確な情報がないようです。。
例えば、Molas Wreck - Diving in Manado, Indonesia - Wannadive.net - World dive site atlasでは、この沈船はコンゴウマルという日本の沈船だと述べていますが、
このコンゴウマルについて調べてみると
東パプアニューギニアで1942年に沈没したと書いてありました。
ここはメナドですので、もちろん当てはまりません。笑
続いて他の情報はこちら。
NORTH SULAWESI - TO DIVE | Sport Diver
では 中国の商用鉄船だという情報も。。
果たして何が正しいのでしょうか。。
さらに現地で詳しく調べてみると、この船は1945年第二次世界大戦が終わる頃にオランダの貨物船が沈没したという情報が出てきました。
この時は日本軍が領土を得ようとメナドに進出していた頃で、オランダの最後の残党が植民地への足場を維持しようと必死に努めていました。
現地の老人に話を聞くと、この沈没での死者はいなかったようです。
(よかったです。もし死者がいたとなると現地ダイブガイドは誰も行きたがらないですから。。笑)
通常、船はデロイドというイギリスの保険会社に加入しています。
このデロイドによると、この船はサンゴ礁にぶつかり沈没したとの記録がありました。
なので、保険金は支払われたと・・
(もし戦争で沈んだとなると保険金は支払われませんから。。)
1945年当時、ダイバーは多くなく、また戦争中わざわざメナドにまで来て沈船を調べるようなことはしていませんでした。
この知識を持って、このモラスシップレックを見てみると、面白いものが見られます。
まず、この沈船の周りにはサンゴ礁がないということです。砂しかありません。
そもそも一番近いサンゴ礁はここから200m先なんです。
そして、もしサンゴ礁に当たるとなったら、通常いかりを下ろします。
ただこの船は2ついかりがある中、1つしか下りておらず(船の左側)、
鎖が船の下に絡まっていました。
(現在このいかりは誰かの庭に転がっているようです。笑)
片方のいかり(船の右側)は、まだ船に繋がっていて、
今は綺麗にサンゴに覆われています。
では、船に何があったのでしょうか??
船の左側の側面を見てみると、3分の2亀裂が入っているのが見られます。
他の船にぶつかられたのでしょう。。
この亀裂は底まで続いていて、そこから水が入り、沈没したと考えられます。
船に乗っていた乗員は救助ボートで逃れようと試みます。
救助ボートは左右に取り付けられていましたが、
右側の救助ボートを支えていた鉄製の棒が外側に向いていることから
右側しか使用されていないのがわかります。
(左側は内側を向いています。)
左側の側面に亀裂が入っているので、左側に船が傾き、
右側の救助ボートを使ったと考えられます。
サンゴ礁にぶつかって沈没したって信じられますか?
これはタラサリゾートの憶測
戦時中なので日本の船がぶつかったと推測しています。
モラスシップレックでダイビングして見ませんか?
面白いですよー!
モラスシップレックでのダイビング
ディープダイブ:一番深いところで43mほど。
モラス沈船の中には入りません。側面などを見る形となります。
ディープダイブになるので、20分ほど沈船を見てから、
隣のブラックロックというダイブスポットに移動します。
ここはマックダイブとなります。